2016年を振りかえって
2016年 12月 31日
しかし、どうやらそれだけでは足りないことが分かってきた。そのきっかけは2014年から青山ブックセンターの翻訳教室に参加したことだ。
たとえば自分の専門分野の仕事なら、それほど頻繁に辞書を引くこともないし、きまりきった表現も多い。ところが、翻訳教室の課題を訳そうとすると、これまでに出会ったことのない単語や表現がいかに多いかに気付く。また知っているはずの単語に思いがけない別の意味があることにも驚かされる。さらには、ここが大事なのだが、表面的な解釈はできても、その奥にある作者の意図まで深く読み取れていないことが分かってくる。
つまり、自分はまったく英語が読めていないのではないか、ということ。
いま、もっとしっかり読めるようになりたいという願望が強い。
翻訳者として毎年3000枚もの文書を訳していて、それを15年も続けているのに、それでもきちんと読めるようになっていないのか。たぶん、同じような分野のものだけやっていてもだめなのだろう。
2015年は青山ブックセンター翻訳教室の8-9期のメンバーによる自主勉強会に参加し、2016年には10-12期のメンバーで自主勉強会を始めた(ABC10-12期読書会)。先生から本教室の課題や講義録をいただき、各自の訳例を見せ合いながら渋谷で月1回の勉強会を開いている。優秀な人が揃っていて、自分の実力不足を感じながらも、とてもいい勉強になっている。
この翻訳教室や勉強会がきっかけで自分の英語力がまだまだ不足していることに気付くようになった今、これからの勉強方法を見直していきたいと思っている。それが、自分のターニングポイントということ。2017年は勉強会以外にも何か基礎的なトレーニングを始めてみたいと、漠然と考えている。
それには、まず具体的な目標を決めないと。
同業者の「屋根裏通信」のSayoと申します。
実は私も2015年の後半から同じようなことを考えておりまして、2016年は色々試行錯誤した1年になりました。
それがよい方向に向かうのかそうでないのかまだ何とも言えませんが、私にとっても2016年は転換点だったような気がします。
私より少しばかり年上のYoshiさんが頑張っておられるのを励みに、私も頑張りたいと思います。
ジツは、ワタクシも昨年の翻訳祭前夜祭(+懇親会)に出席させて頂きました。Yoshiさんにもご挨拶したいと思っておりましたが、すみっこにおりましたのでその機会もなく。また上京する機会がありましたら、次はきちんとご挨拶したいと思っております。実り多い1年になりますように。